ふもとっぱらキャンプ場でソロキャンプ。冬の気温への対処方法を実践。

12月。いよいよ冬も本番にさしかかり、本格派キャンパーにとってはある意味この上ない季節へと入りました。冬のキャンプは、一歩間違えれば身の危険もありうる厳しい環境。しかし、だからこそ味わえる感覚があります。
今回は冬キャンプの実践編。実際の行程を時系列でたどりながら、冬のキャンプに必須の防寒対策のポイントをご紹介したい思います。

冬のキャンプ場

アウトドアのフィールドには季節関係なく定期的に足を運んでいますが、五感を刺す研ぎ澄まされた空気を感じられるこの季節に、僕は最も魅かれます。自然の中に身を置いていることを強く実感できるからです。

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ここは、視界を遮るものが何ひとつない、非常に恵まれた環境で富士山の雄姿を仰ぎ見ることのできる「ふもとっぱらキャンプ場」。

到着すると早速、360℃に広がる高原の先に悠然と構えるその姿が現われます。澄み渡る空気が輪郭をよりシャープに写してくれました。

ふもとっぱらキャンプ場
住所:静岡県富士宮市麓156
TEL: 0544-52-2112 (09:00~17:00)
公式サイト

以下、ここで行ったソロキャンプの行程を、僕のキャンプスタイルと防寒対策の観点から辿っていきたいと思います。

熱源を確保する

冬のキャンプを成功に導くための絶対要素、それが熱源の確保。その場所にいるだけですぐさま体温を奪われていく環境下では、まずこの仕事に取り掛かりたいところです。

今回は薪を燃料とした焚き火をメインの熱源とすることにしました。

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持参した薪を、燃焼しやすいサイズに切り分けておきます。

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さらに小さくした薪からナイフでフェザースティックを削り出す。

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ファイアースターターを使用してフェザースティックへ着火。

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冬キャンプの厳しい寒さを一晩乗り切る為の熱源と燃料が確保できました。
この焚き火台を、後に調理用としても使用します。

テントサイトの設営

ソロキャンプで重視すべき点は、いかに荷物を減らし作業を簡略化するか。
僕の場合は、以下のアイテムで最低限のライフラインを整えるケースが大半です。

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今回持参した設備
・テント
・タープ
・イス
・テーブル(収納ボックスを代用)
・ガスストーブ(ガスバーナー)
・焚き火台
・燃料(薪)
・斧
・ナイフ
・寝袋
・エアマット
・ランタン
・クッカー
・食料
・水

おおまかにはこれだけ。

これらは全て収納性を重視してチョイスしています。
ソロキャンプにおいて重装備は作業を煩雑化させる為、可能な限り排除します。

●テント

MSR
HUBBA HUBBA™ NX
(2人用)
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ハイキングテントにカテゴライズされるもので、特徴としては耐久性よりも軽量化を重視した設計になっていること。単体のでの野営には非常に適しています。
※本来は2シーズン用なので冬の使用はおすすめしません。

●タープ

ZEROGRAM
Minimalist NANO Tarp
(サイズ:285cm x 260cm)
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こちらのタープはデザイン美に惹かれて購入しましたが、扱いやすいサイズ感で調子よく機能しています。

シンプル且つスマートな収納を意識

先に記したとおり、ソロキャンプでの重装備はリスクです。
僕の場合はさらに現場での作業効率を意識したギアの選択を心がけています。
すべてに共通するのはコンパクトな収納性と実用性を兼ね備えている点。

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荷下ろしの作業負荷を軽減する為、設備はすべて収納ボックスに入る程度の総量に調整します。

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こちらは収納時の焚き火台。

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トングなどの付帯品も収納時はすべてまとめられる設計に。

平原を見渡す

インフラが整ったところで、このキャンプ場最大の魅力でもある平原の景色に一時浸ります。360℃解放されたは環境は、日常空間ではまず味わえない特別なもの。

ふもとっぱら – Spherical Image – RICOH THETA

この時間を最大限楽しむために余計な作業を可能な限り削ぎ落とす工夫をしているとも言えます。

食事の準備に取り掛かる

食材にこだわり、調味料や調理法にこだわるのもよいと思います。それを楽しむことが主のキャンプスタイルもある。しかしソロキャンプに置いては少し違った観点で捉えています。
手の込んだ仕込みや華やかな盛り付けをすることは不要。僕がここで重視するのは”空腹を満たすこと”の一点のみ。

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食材は、ふもとっぱら付近の道の駅で調達するのがおすすめ。
間違いなく美味しい食材が手にはいり、かつ時短料理に向いてます。
とにかく”時短なのに美味しい”が優先。

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先ほどの焚き火台はそのままクッカーを設置できる仕様となっています。
BBQなどで木炭を入れて仕様するボックス型のコンロに対して、調理をしながらダイレクトに薪をくべることがでるのが利点です。

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温めた水を保存する水筒を用意してきました。
定期的に温かい飲み物を腹にいれることも、体温を維持するためには重要となります。

就寝時の防寒

日光によってかろうじて保たれていた気温も、日没とともに急激に落ち込みます。
冬のキャンプで最も味わい深くも、過酷な時間帯。そしてそれは深夜から明け方にかけてピークを迎えます。

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就寝時の無防備な状態を守るには、先に待ち受ける環境を予測して適切な準備をすることが何より重要です。

この日の最低気温は-3℃。

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オイルを補充して使用するタイプのカイロを寝袋の中に仕込みます。

冬キャンプの防寒対策には便利でエコなHAKKIN(ハクキン)カイロがおすすめ。

2017.01.20
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こちらはテントシューズと呼ばれる、ダウン素材の履物。
足先の冷えは驚くほど睡眠の妨げとなる為、この準備も欠かせません。

ふもとっぱらの朝

気温がもっとも落ち込んだ午前5:00頃。
防寒を整えていたにもかかわらずその寒さに目を覚まします。

テントの外はまだこれから日が登ろうとしているところ。

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寒暖差によって霜が降りていました。

染み渡る寒気にすっかり目も冴えてしまった為、朝食の支度に取り掛かります。

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品目はフレンチトースト。
すぐに調理が開始できるよう、ここではガスストーブを使用します。

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そしてドリップコーヒー。
使用してるドリッパーは折りたたむと厚さ1mmほどになり、僅かな隙間にも収納が可能。まさにスマートと言えるアイテムです。

朝食を済ませる間に辺りが明るくなっていることに気づき、ふと後ろに目を向けると、後光を纏って輝く富士山が佇んでいました。

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普段当たり前に生活する環境では、整備されきったインフラに守られ、ひとつひとつの生存活動の重要性に意識を向けにくく思います。
そこで本来の自然環境が支配するフィールドに身をさらしてみる。そして生きるために不可避な手段を選択し実行する。この体験がキャンプの醍醐味だと僕は考えています。

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次は雪の積もったときにまた訪れたいものです。

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